非正規雇用化が、女性労働の分野を超えて若者を中心として男性にもかなりの勢いで広がっていった背景には、一九九五年の日経連(当時)による『新時代の「日本的経営」』が、雇用政策を大きく転換させたことがある。これは、従来の年功序列賃金と定年までの雇用を保障した日本型雇用システムを転換させ、社員層を、(1)ごく少数の企業経営の基幹を担う「長期蓄積能力活用型」、(2)専門的な知識や経験を活かす「専門能力活用型」、そして、(3)定型業務を中心に担わせる「雇用柔軟型」、の三グループにわけて管理し、活用するという方向を示すものだった。
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つまり、(1)のグループは、定年までの雇用や昇給制度の適用があるが、能力と業績本位に登用し処遇する。(2)は、専門能力の陳腐化の度合いによって異なるが有期契約で、業績中心に年俸制との組み合わせによって処遇する。そして(2)については、どんな仕事を処理しているかによる職務給で賃金が決められる、短期契約で、柔軟な労働力配置を可能にするというものであった。