ソフトウェアの開発や情報通信の新たなシステムの開発において、アメリカ企業が優位に立っていることは間違いない。しかし、情報技術を組み込んだ製品開発やそのための技術開発そして製造のための技能形成において、日本企業が劣位に陥っているかといえば、そうではないというのが大方の見解である。それは何も悲観論に対して楽観論に立てばよいということではない。既存の技術を高度化し、複合化(ハイブリッド化)する、そしてその製品化と製造のための技能形成を追求する、これが日本の製造業の競争力であれば、それは情報技術に関しても変わることはないということである。
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八〇年代におけるその競争力がメカトロニクス、すなわちメカニクスとエレクトロニクスの複合化であれば、今日の課題は情報技術との複合化であるといってよい。そしてNC旋盤に代表されるように、メカトロニクスに基づく生産効率性を実現したのが、生産労働における技能の高度化と複合化であったのであれば、このことは情報技術においても変わりはない。